OpenClaw・Hermes Agent・Claude Code の違い: 同じ VPS で 3 つ動かして、Claude Code で作る自分用エージェントを選んだ理由
OpenClaw、Hermes Agent、Claude Code を同じ 4GB の VPS で動かし、常駐のメモリ、料金、入れる手間、記憶の仕組みを比べました。結論は、Claude Code で自分用のエージェントを作ること。2 週間使っている iris の使い方と始め方まで。
本記事にはプロモーション (アフィリエイト広告) が含まれます。
「OpenClaw と Hermes Agent はどう違う?」「Claude Code と比べてどうなの?」と調べている人向けに、先に結論を置きます。
私のおすすめは、Claude Code で自分用のエージェントを作ることです。 私はそうして作った「iris」を 2 週間使っていて、カレンダーとメールの管理を任せています。常駐は 280MB と軽く、Claude Pro の枠で動くので追加の費用もかかりません。何より、使っていくうちに iris が自分で記憶と手順 (スキル) を書き足していくのが気持ちいいです。
ほかの 2 つにも向いている人はいます。Claude 以外のモデルを使いたい、Telegram の Bot を家族と共有したいなら Hermes Agent です。常駐は 256MB と軽く、Claude を使うなら API キーの従量課金です。OpenClaw は機能がいちばん多い代わりに、待機だけで約 1.2GB を使います。機能を調べて 1 つずつ有効にしていくのが好きな人向けです。
3 つとも、私が同じ XServer VPS クラウドの 4GB で動かして測りました。ただし触った期間はそろっていません。Claude Code で作ったエージェント (iris) は 2 週間動かし続けていて、Hermes と OpenClaw は検証の間だけです。この記事は「試した範囲での比較」として読んでください。
この記事で使う環境
- VPS: XServer VPS クラウド 4GB (4 コア / NVMe 50GB)、Ubuntu 24.04。初期設定 と Tailscale 済み。3 つは別々の時期に入れ、比べ終わったものは消している
- Claude Code: Remote Control で常駐。自分用のエージェント「iris」として育てている (Claude Pro)
- Hermes Agent: v0.21.3。モデルは Claude Sonnet 5 (API キー)
- OpenClaw: 2026.9.7。モデルは Claude Sonnet 5 (API キー)
それぞれの手順と細かい測定は、個別の記事に書いています。
比較表
| Claude Code (iris) | Hermes Agent | OpenClaw | |
|---|---|---|---|
| 作っているところ | Anthropic | Nous Research | OpenClaw Foundation (非営利) |
| 常駐のメモリ | 280MB | 256MB (最大 286MB) | 約 1.2GB (会話で 1.5GB) |
| ディスク | — | 1.4GB | 735MB |
| 入れる手間 | 少ない | 約 30 分 (C++ コンパイラが要る) | 約 25 分 (対話式の画面が 20 以上) |
| 話しかける入口 | Claude アプリ (Remote Control) | Telegram、Discord、Slack など | Telegram などのチャンネル、TUI、ダッシュボード |
| 使えるモデル | Claude だけ | Claude、OpenAI、Ollama など | Anthropic、OpenAI、Google、xAI など多数 |
| Claude Pro で使えるか | 使える (枠の中) | 使えない (API キー) | API キーを勧める |
| 費用 (Claude の場合) | 追加 0 円 | 検証全体で約 0.46 ドル | テストと会話 1 往復で多くて約 1.1 ドル |
| 記憶と手順 | CLAUDE.md、memory、スキル (ルールは自分で書く) |
MEMORY.md と skills (仕組みは製品に組み込み) |
SOUL.md などのファイル + 同梱のスキル 20 以上 |
| 定時の仕事 | Linux の cron から claude -p |
組み込みの cron | — |
| 中身の見えやすさ | 全部自分で書いたファイル | 製品として作り込まれている | 見えにくい |
メモリは、Hermes と OpenClaw は systemd のサービス全体、iris は Claude Code のプロセスの値です。Hermes は n8n と Ollama が同居した VPS で、OpenClaw は何もない VPS で測りました。
OpenClaw の定時の仕事は、今回の検証では試していません。表の「—」は「調べていない」の意味です。
メモリ: OpenClaw だけが桁違い
Claude Code と Hermes は、どちらも 300MB に届きません。OpenClaw は待機だけで約 1.2GB で、その 4 倍以上です。
OpenClaw は入れた直後に 1.3GB まで上がり、1 時間ほど置くと 1.1GB 前後で落ち着きました。会話をすると 1.5GB まで膨らみます。4GB の VPS なら、OpenClaw を常駐させても 2GB 前後が残ります。2GB の VPS では、OS の分を足すと待機だけでほぼ埋まります (実測の詳細)。
Claude Code と Hermes なら、2GB の VPS でも動きます。n8n や Ollama のような別のサービスと同居させるなら、どれを選んでも 4GB が安心です。
料金: Claude Pro の枠で素直に使えるのは Claude Code だけ
Claude をモデルにするなら、3 つで料金の形が違います。
Claude Code は、Claude Pro (月 20 ドル) の枠で動きます。常駐させて話しかけても、cron から claude -p で動かしても、追加の費用はかかりません。代わりに、5 時間ごとと 1 週間ごとの使用量の上限があります (Claude Code の料金と使用量)。
Hermes は、Claude Pro の契約では使えません。Anthropic のログインで使うには、Max と追加のクレジットが条件でした。Pro の人は API キーの従量課金です。私の検証では、CLI で 1 問聞くと約 8 円、cron 1 回で約 8 円、検証全体で約 0.46 ドルでした。
OpenClaw は、VPS の Claude Code のログインを使い回す設定が既定になっています。ただ、Claude の契約をサードパーティのツールで使う扱いは 2026 年に何度か変わっていて、公式のドキュメントも API キーを勧めています。私は API キーで使い、初期設定のテスト 1 回と会話 1 往復で入力 49 万トークン、出力 1.3 万トークンでした。Sonnet 5 の単価で、多くて約 1.1 ドルです。
Hermes の検証全体の入力は 56 万トークンでした。OpenClaw の 49 万トークンと近い量で、OpenClaw は初期設定のテストと 1 往復だけでそこまで使っています。ツールの説明や SOUL.md などの設定ファイルを毎回送るので、入力がかさむのだと思います。
入れる手間: どれも 30 分前後、つまずき方が違う
Hermes は、公式のインストーラーを 1 行で実行します。私の環境では C++ コンパイラ (build-essential) がなくて止まり、入れてから再実行しました。Telegram で返事が来るまで 30 分ほどです。
OpenClaw は、Node 26 を入れてから npm install -g openclaw です。sudo は要りません。そのあと対話式の初期設定が 20 以上の画面で続きます。既定のまま進むと Claude Code のログインに繋がる、モデルの一覧が空で手で打つ、といったつまずきがありました。最初の返事まで 25 分ほどです。
Claude Code は、もともと VPS で使っていたので、入れる手間はほとんどありません。エージェントとして育てるには、CLAUDE.md に記憶のルールを書き、cron と通知のスクリプトを用意します。ここは自分で作る部分です。
記憶と中身: 自分で書くか、製品に任せるか
3 つとも「覚えたことを次に活かす」仕組みを持っています。違うのは、その仕組みを誰が書くかです。
Claude Code で作った iris は、記憶のルールも手順 (スキル) も、全部自分の言葉のファイルです。ラズパイに移してからの 1 週間で、スキルは 7 つになりました。どれも 20〜35 行で、「終日の予定を +09:00 付きで渡したら前日の予定になった」のような失敗が日付つきで残っています。週 1 回の振り返り (週次レビュー) が、2 回やった作業を自分でスキルにすることもあります。
Hermes は、記憶 (MEMORY.md) とスキルの仕組みが製品に組み込まれています。cron の結果に何もなければ通知を止める ([SILENT]) など、細かいところまで作り込まれていました。設計を自分でせず、整ったものを使いたい人に向いています。
OpenClaw は、最初からスキルとプラグインがそれぞれ 20 以上そろっています。一方で、中で何をしているかは読まないと分かりません。私にとってはブラックボックスに近く、使うなら VPS に隔離して、やらせることを少しずつ許可していく使い方になると感じました。
iris をおすすめする理由
私が iris に任せているのは、主にカレンダーとメールの管理です。「来週土曜に予定を入れといて」と言えば Google カレンダーに入り、Gmail の広告メールの仕分けや配信停止も頼めます。最近は天気も iris に聞いています。
いちばんの理由は、使っていくうちに iris が育つことです。予定の日付がずれた、通知は要らないと言った、といった失敗や好みを、iris が自分で記憶とスキルのファイルに書き足していきます (前の節のとおり、1 週間でスキルは 7 つ)。次に同じことを頼むと、前より上手くやってくれる。これが気持ちいいです。
勧めたいのは、全ての人です。私のスマホからは、個別のアプリが少しずつ減っています。天気予報も、電車の時間の検索も、それぞれのアプリを開く代わりに、エージェントに聞けば済むようになってきました。
使っていて、不満は特にありません。条件は 2 つあります。Claude Pro (月 20 ドル) 以上の契約が要ること、モデルは Claude だけなことです。Remote Control は API キーでは使えず、claude.ai へのログインが要ります。
始め方: とにかく始める
最初の一歩は、とにかく始めることです。完璧な設計は要りません。VPS (か手元の常時動くマシン) で Claude Code を Remote Control で常駐させ、CLAUDE.md に「覚えたことはファイルに書く」と書くところからで十分です。足りないところは、使いながら iris と一緒に直していけます。
私の iris の CLAUDE.md (記憶の 3 層と学習のループ) は、作り方の記事にそのまま載せています。参考にしてください。
どれを選ぶか
- Claude Pro を契約している: Claude Code で自分用のエージェントを作る (私のおすすめ)。追加の費用がなく、いちばん軽く、記憶のルールを自分の言葉で書ける
- Claude 以外のモデルを使いたい、Telegram の Bot を家族や同僚と共有したい: Hermes Agent。軽く、承認制のペアリングがあり、cron が組み込み
- 機能を調べて有効にしていくのが好き、チャンネルやプラグインを広く試したい: OpenClaw。4GB の VPS に、専用のユーザーで隔離して入れる
コードを書かせるなら、Claude Code が別格です。Hermes と OpenClaw は「常駐して頼みごとを聞く秘書」、Claude Code は「呼び出す開発者」と考えると分けやすいです。
私は 3 つを試したうえで、Claude Code の iris に落ち着きました。Hermes と OpenClaw は、試したあと VPS から消しています。
比べてみて分かったこと
- 「軽い」は Hermes と Claude Code の話。OpenClaw は同じ感覚で入れると驚きます。2GB の VPS では余裕がありません
- Claude Pro が使えるかで、費用の形が決まる。Pro の枠で素直に使えるのは Claude Code だけで、Hermes と OpenClaw は API キーの従量課金が基本です
- 既定の設定は、そのまま信じない。OpenClaw は Claude Code のログインの使い回しが既定で、Hermes はインストーラーが sudo の失敗を警告だけで済ませていました
- 入力トークンは、エージェントの作りで大きく変わる。Hermes は 1 回 2〜4 万トークン、OpenClaw は初期設定のテストと会話 1 往復で 49 万トークンでした
- 記憶のファイルはどれも Markdown。iris は
CLAUDE.mdと memory、Hermes はMEMORY.md、OpenClaw はSOUL.mdやUSER.mdです。乗り換えるときは、中身を読んで書き写せます
3 つを触って、いちばん印象に残ったのはメモリの差です。Hermes と Claude Code はどちらも 300MB 以下で、似たようなものだろうと思って OpenClaw を入れたら、待機だけで 1.2GB でした。常駐の重さは 4 倍以上違います。VPS のプランを決める前に、どれを常駐させるかを先に決めてください。
次にやること
- iris を 1 か月運用して、スキルと記憶がどう育ったかをまとめる。作り方は iris の記事
- 定時の仕事を 3 つで同じ内容にそろえて、費用を比べる (今回は条件がそろっていない)
まとめ
- 常駐のメモリは Claude Code 280MB、Hermes 256MB、OpenClaw 約 1.2GB。OpenClaw を常駐させるなら 4GB
- Claude Pro の枠で素直に使えるのは Claude Code だけ。Hermes と OpenClaw は API キーの従量課金が基本
- 入れる手間はどれも 30 分前後。Hermes は C++ コンパイラ、OpenClaw は長い初期設定でつまずく
- 記憶の仕組みは、自分で書く (Claude Code)、製品に任せる (Hermes)、最初から多機能 (OpenClaw)
- おすすめは Claude Code で自分用のエージェントを作ること。使うほど記憶とスキルが育つ。モデルを選びたい・共有したいなら Hermes、機能を広く試したいなら OpenClaw
- 始め方は、とにかく始めること。iris の作り方と CLAUDE.md を参考に